テレビアンE-11型

−テレビアン E−11型−

OMさんのお話だと戦前のものらしいです。

テレビアンE-11型(OMさんの所に嫁入りしました。)


◇廃棄予定だったテレビアンのラヂオ(修復前)◇


ダイアルグリル欠損・ケースに爪が引っ掛かる程の深い落書き

 相当ひどい状態です。ツマミは、異種混合でキズだらけ・・・・
 見るからに粗大ごみのようです。しかし、羅針盤のように見えるダイアルゲージがとても良い雰囲気です。でも、惜しいことに下部が欠損してます。


◇裏   側◇

VRが無限に廻る!整流管はすでに死んでいる。


 おそらく配線材・CR類は使用不可能と思われます。整流管は見てのとおりでエアバルブ、シャーシにはサビが発生しています。


◇シャシー下面◇

予想どおりの汚れ具合


 でもしっかりしていそうな・・・?。他にSPのエッジ押さえ(ガスケット)が3個欠損して取付ビスもありません。更にシャシの固定ビスもなくなっています。


◇シャシー正面◇

丸い文字盤が面白い


 シャシをまじまじ眺めれば、リベットが出ないお洒落な真空管ソケットが使われていて高級タイプのようです。   
 電源トランスのカバーは、ビス止めではなくピンで固定してありました。


 さて、私のところでは、補修用の球もありません、部品取りといってもミゼットバリコンくらいしか目に留まりません。
 こんな状態ですから、テレビアンを廃棄しようかと思っていたところ、偶然メールでOMさんと知り合いになることができました。
 OMさんにテレビアンのことをお尋ねしたところ、是非ということでしたが、このままお渡ししては粗大ごみのようだし、せめて外観くらいは多少なりともラジオらしく仕上げ、嫁がせることにしました。

◇外観の補修◇

キズ消しを施した後


 とりあえず少しは綺麗にしてということで、ダイアルグリル下の欠損部の補修 、落書きの補修をすれば少しは美人に見えるかも?


◇化粧を施した後(裏側)◇

若干のアラは愛嬌と云うことで・・・


 この頃は、戦前のラジオなどというのも殆ど知らない時で、あまり興味も持っていませんでした。 そういうこともあり、これから先の音出しは、OMさんに委ねることにしました。
 E−11は、構成球: UZ-58・UZ-57・UY-47B・KX12Fで、ヒーター電圧2.5Vのラジオだそうです。


 E−11は、キズだらけのひどい箱でした。このままお渡しするのも私の性分に合いません。ある程度ラジオらしくしてと・・・

◇文字盤正面◇

破損しているのが何とも惜しい・・・


 キズは#180〜#320のサンドペーパーで木目に沿って全体に落としました。アクセントでしょうか2箇所、横方向にラインが入っています。
 全体に丸く曲げ加工してあります。アール部では、ペーパーの力加減を間違えると仕上がりが汚くなりますので要注意!前面SPの飾木も外し、後からの取付となりました。
 隙間は削り落ちた木粉とトノコを混合、色調を合わせて埋めます。予想より厚い単板(大きさの割にズッシリとしてました。)を使用していましたので、かなり深いキズでしたが無事に消すことが出来ました。
 若干の浮きは、接着剤を流し込みマスキングテープで固定して乾燥させます。木工ヤスリで溝の部分の塗料を落とし、ウエスに着色料を染みこませ全体にムラなく塗布、その後シーラーを塗り、#320で目止め、上薬を2度塗り完成しました。
 問題は、ダイアルグリル下の欠損部、これがとても惜しい・・・。考えた末、厚紙を3枚接着したもので、欠損部の型を取り、カットアンドトライ。接着剤で固定。隙間はパテ塗装仕上げ、ロゴの部分はプラカラーと細い筆で仕上げました。少々はみ出ましたが・・・
 そして、シャーシ類も一部サビ取り塗装を施しました。

---------ここまで化粧をしてお嫁に行きました。-----------


 また、OMさんのご好意により修理内容の掲載を快くご了解を頂きましたので以下に内容を掲載したいと思います。


テレビアン E−11型の修理概要

[形 式]高周波1段増幅回路付受信機(高1受信機)

[真空管]UZ-58・UZ-57・UY-47B・KX12F

[S P]ダイナミックスピーカー(フィールドコイル)6.5吋

[年 式]昭和15年頃


 �/振�管:UZ-58・UZ-57はGmが少ない、UY-47Bはガス電流が少し流れる。


 ��抵 抗:値の変化は少なくそのまま使用可、30kΩが45.5kΩに、200Ωが300Ωに変化、この2個は取替、10kΩVRは16kΩになっていたが中身を修理して使用(ただ、センターがアースされるのが欠点です。)

 ��コンデンサー:ペーパーコンデンサーは絶縁不良で取替、UZ-58のカソードバイパスコンが300KΩ、スクリーングリッドのバイパスコンが5MΩでこの2個は使用。
 マイカコンは全部良品、2×2μFのペーパーブロックコンは中身を取り出してケミコンの3μF350Vとフィルムコンとペーパーコンを入れた。
 UZ-57のスクリーングリッドのバイパスコン0.05μFとUY-47Bのコントロールグリッドへの0.02μFは、不良コンデンサーの中身を取り出し、フイルムコンとペーパーコンを入れた。
 平滑コンはペーパーコンで容量が8μFと記入してあり、端子は6個、その端子を3個ずつ並列に接続してあった。350V10μFと350V30μFのケミコンに変更。


◇修理前の高周波増幅部・検波部◇

テレビアンのロゴ入りコンデンサ
パーツ1つ1つチェックされたそうです。


 �ぅ灰ぅ襪蓮▲▲鵐謄淵灰ぅ襪裡僂鯊�定、550KHz=110、1MHz=110、1.5MHz=90と優秀なのでそのまま使用。


◇SPの化粧後◇


SPのガスケットは、厚紙で加工した。(上部写真は化粧前)


勉強になりました。

 スピーカーも錆が出ていたので磨いていましたら、フィールドコイルから4本の線が・・・あれ?2本のはよく見るけど・・・
 OMさんは知っていました。


 ◎ボイスコイル、フィルードコイル、OPTが断線の可能性があり心配でしたが、無事働いてくれたようで私も安心しました。
 ◎戦前型でダイナミックスピーカーを使用したものは大変珍しいそうで、当時は
  大変高価な品物だったとか…
 �ゥ瀬ぅ淵潺奪�スピーカーはハム、ニュートライジングコイル(中和コイル)付
 ��高圧のかかる配線に透明のビニール袋を被せた。


 �Д僖ぅ蹈奪肇薀鵐�4.5V、フューズ交換(1A)
 ��UZ-58のカソード電圧を変えるとB電圧が上昇する。
 以上のように、各部品を全てチェックされ、部品の修理、加工(コンデンサも既存の
 ケースを利用し中身を取替)等細々部まで手を加えられて修復し、無限大に廻るVR
 も修理されたとのことです。
 戦前型でダイナミックスピーカーを使用したものは大変珍しく、当時としては大変
 高価な品物ではなかったのでしょうかとまとめられておりました。
 現在は、なるようになり大切にされているとか・・・

 OMさんの技量には、頭が下がります。細かな修理記録を頂き感謝申し上げます。


◇テレビアンE-11型回路図◇

テレビアンE-11型の回路図が入手出来ました。

吉村さんの資料室からお借りしています。
 残念なことにホームページは閉鎖されてしまいました。

<2003.7.12>

   


−おまけ−

当時のチラシ?と合成

<2003.03.04>

   


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